歯科医師の履歴書・職務経歴書の書き方について

【履歴書の書き方に自信ありますか?】

「歯科医師の履歴書・職務経歴書の書き方について」の目次

歯科医師の履歴書の書き方のポイント
履歴書の書き方のポイント(項目別)
なぜ履歴書が必要なのか
作成が終わったらやるべきこと
いつ、どうやって応募先歯科医院に提出するの?
歯科医師の転職と職務経歴書

履歴書の書き方の基本はこの3点!

歯科医師の求人は他の職種と比較しても求人倍率が高く、応募者に有利な状況であるとと言えます。

とはいえ条件の良い求人では採用基準が厳しかったり、応募する人が多く結局競争率が高くなってしまう事がほとんどです。

しっかりと内定を獲得し良い就業先を選べるようになるためにも、正しい履歴書の書き方を押さえておきたいところです。

① パソコンではなく手書きで書きましょう

できれば履歴書は手書きで書きましょう。最近ではパソコンで履歴書を作成する方も増えてきましたが、特に歯科医院ではやはり手書きの履歴書の方が好まれるケースが多いです。

また、書き損じてしまった場合には、修正テープやホワイト(修正液)で直すのではなく、新しい履歴書に書き直したほうがよいでしょう。
修正テープを使っている履歴書は、見栄えも悪くなりますし、その結果あまり印象が良くなく、応募の意欲が低いのではないかと思われてしまう可能性もあります。

慎重に書いても書き損じてしまうこともありますので、不測の事態に備えて履歴書は記入する1枚だけではなく、予め余裕をもって何枚か用意しておきましょう。

② 文字は丁寧に清書しましょう

文字は丁寧に書きましょう。文字の上手さよりむしろ歯科医師を募集している歯科医院は「文字の書き方」を見ています。
例えば、雑に見えるような書き方ではないか、欄に対して文字が大きすぎたり小さすぎないか、誤字脱字がないかなどは必ずチェックしましょう。

文字が記入欄からはみ出したり、字が曲がったりナナメになったりしていないかにも気をつけて書きましょう。
略字も使わない方が無難だと言えます。

文字がその方の性格を表すと考える採用担当者も多く、上記のようなポイントは案外良く見られています。

ですから、できれば「鉛筆等で下書きをしてからボールペンで清書する」事をおすすめします。 もちろん、清書後はしっかり下書きを消すことをお忘れなく。

③ 空白や空欄は極力なくしましょう

空欄がなく、丁寧に書いた履歴書からはやはり意欲を感じ取る事ができ、好印象です。
逆に空欄が目立ったり、文章量が極端に少ない履歴書ではやる気を疑われる事になりますのでしっかり書きましょう。

また、フリガナの欄にはちゃんとフリガナを記入しましょう。
「フリガナ」とカタカナで書かれていればカタカナで、「ふりがな」とひらがなで書かれていればひらがなでカナを振ります。

履歴書の書き方項目別8つのポイント

歯科医師履歴書サンプル前半

【履歴書の書き方/前編】※見本は歯科衛生士のもの

① 日付

履歴書を書いた日付ではなく、提出する日付を記載します。

② 写真

面接後に”履歴書を見ながら採用を考える”、”履歴書を見ながら事務長や院長と相談する”という事は案外良くあります。

写真も手を抜かず、しっかり最近の(目安は3ヶ月以内に撮影したもの)証明写真を貼ったほうがよいでしょう。
写真がはがれないようにしっかり貼り付けることをお忘れなく。

まれに糊付けを忘れて、履歴書と写真を別々に持ってきてしまう人がいますが、いい加減な印象を与えてしまうのでこれはNG。
スナップ写真の切り抜きやプリクラなどを履歴書に貼るのは言語道断です。

また、下記の点にも注意しましょう。
・白いシャツに黒系のスーツかジャケット。コントラストで顔周りが明るく引き締まって見えます。 もちろん、自然な微笑みも忘れずに!(軽く広角を上げて柔らかい表情をするイメージで!)
・髪が長い方は束ねる。色が明かるすぎるのはNG!医療・歯科業界では一般的に髪の色は「7番まで」を上限とする事が多いです。
(男性はそもそも長髪等であると印象が良いとは言えません。。) ・特に女性については過度に派手なアクセサリーを着けていたり、濃すぎるメイクになっていないか気をつけましょう。

【ヘアカラー色見本 歯科業界の一般的な明るさ】

歯科業界におけるヘアカラー見本

③ 経歴

学歴は、中学卒業以降の入学/卒業を記入することが一般的です。

高校は省略せずに「高等学校」と書きましょう。
新卒の就職活動の場合には、現在通学している学校を「卒業見込み」とします。

職歴は、現在までの入職・退職をすべて記入します。歯科以外の職歴がある場合にはそれも忘れずに記載しましょう。
経歴はすべて省略せずに正しく書きましょう。在職中の場合、「現在に至る」、退職した場合は「一身上の都合で退職」と記載しましょう。

在学中にアルバイトをしていた場合などには、記載することでアピールポイントにすることができます。
ただし、ファーストフードやコンビニなど、在学中に行っていた業務と無関係のアルバイトを記載する必要はありません。

ひととおり記載が済んだら、次の行の右端に「以上」と記載します。

短期で辞めた職場については経歴に書かなくても大丈夫?

「試用期間で辞めた職歴については履歴書に書かなくてもいいですか?」
「社会保険に加入する前に辞めた職歴については履歴書に書く必要ありませんよね?」
といった質問を転職を検討している歯科医師さんから受けることがあります。

短い職歴については、やむを得ない事情があったとしてもやはり印象が良いものではなく、隠してしまいたいと思う気持ちも理解できます。
履歴書に各職歴については、どういったケースは書かないといけなくて、どういったケースは書かなくてもよいのかが法律で決まっているわけではありませんので、良いともダメとも答えづらいという側面があることも事実です。

しかし、良い悪いはともかく社会保険の加入や厚生年金の加入の実績があると、その履歴によって隠してもばれてしまう、というのが実際のところなのです。

また、書いていない職歴が後から判明すると採用する側の歯科医院としては、「経歴を詐称して応募してきた」と思う可能性があり、入職後のトラブルの原因になってしまうかもしれません。

基本的には短い職歴についても履歴書に記載し、早期で退職してしまった理由をしっかりとと説明し、今回は長く勤める覚悟があることを伝える、という方が無難であるかもしれません。

入学・卒業年度早見表はこちら

歯科医師履歴書サンプル後半

【履歴書の書き方/後編】※見本は歯科衛生士のもの

④ 免許・資格

歯科医師免許については必ず記載しましょう。
実際の免許証を確認し、取得の年月を間違えないように気をつけてください。  

他の資格についても省略せずに正式名称で記載しましょう。英検3級など、級数が低く仕事と関係が薄い資格は、書かない方が無難です。

ただし、業務に関係するものであれば、必ずしも国家資格だけではなく、通信講座などで取得したいわゆる民間資格を記載することも可能です。

なお、運転免許は書いて問題ありません。往診がある歯科医院であれば運転免許は必ず記載しましょう。  

また、専門医や認定医などの資格を持っている場合には、大きなアピールポイントになりますので必ず記載しましょう。  

⑤ 志望動機

志望動機の欄は、履歴書の中でも特に重要な項目ですので、しっかりと書きましょう。
志望動機がしっかり書けている履歴書からは、応募に対する熱意が伝わり、印象がよくなります。

逆に、明らかに手を抜いた内容であったり、文量が極端に少なかったりすると、応募に対する意欲が低いと判断され、印象が悪くなるので注意が必要です。

「面倒くさい」、「何を書いたら良いかわからない」などの理由で空白にしてしまう歯科医師もいますがこれはもってのほかです。
応募先の歯科医院の印象をグッとよくする志望動機を書けるように、ここは頑張りどころです。

まず、「貴院の診療理念に共感したため」などのありきたりなフレーズだけで終わらせるのはNG。

また、「自宅から近かったため」、「給与が高いため」、「土日休みであったため」など、条件面だけの志望動機ですと、もっと良い条件の職場が見つかればすぐに辞めてしまうかもしれないと思われてしまい、歯科医院から敬遠されがちです。

例え条件面に一番惹かれたとしても、HPなどで医院の特徴を調べ、興味を持ったきっかけやどんな部分に魅力を感じるのかを、自身のキャリアや目標、提供したい歯科医師業務と結び付けて具体的に書きましょう。

書き方が分からず困ってしまう方は、下記「パターン別の印象のよい志望動機例」を参考にしてみてください。
また、前の職場の退職理由を記載する場合は、不満があったとしても愚痴や文句にならないよう前向きな内容で記載しましょう。

志望動機は面接でも質問される可能性が高いので、口頭でも自然に答えられるように練習しておきたいところです。

※応募先について、歯科医院や病院に対しては「貴院(きいん)」または「御院(おんいん)」、企業に対しては「貴社(きしゃ)」または「御社(おんしゃ)」という言葉を使います。
面接時にも同様の言葉を使いますので覚えておきましょう。
特に、書面やメールなどの「文語」の場合は一般的に「貴院」「貴社」という言葉を使う方がよいとされています。

■パターン別の印象のよい志望動機例

※実際の歯科医院等における志望動機の印象や、選考の結果等を保証するものではありません。予めご了承ください。

中途向け・常勤勤務の志望動機

専門性の高い歯科医院に応募する場合の志望動機例

【パターン①】
私は、○○に以前から関心があり、経験したいと希望していましたが、前職の歯科医院では○○の患者さんが少なく、経験する機会が得られませんでした。
貴院は○○の専門性が高く、○○の患者さんが多いと担当のエージェントから伺いました。
貴院であれば○○の業務経験を積むことができ、今後の歯科医師としてのキャリアアップにプラスになると思い、志望いたしました。

【パターン②】
前職の歯科医院では、保険診療の外来患者さんが中心で、幅広い症例を経験することはできましたが、あまり特定の分野について深く高く学ぶことができませんでした。
その点、貴院は院長先生が○○の専門医であり、前職での経験をもとに○○について勉強し、経験を積むことで歯科医師としてスキルアップできるのではないかと思い、志望いたしました。

完全予約制などで、患者一人ひとりに時間をとっている歯科医院に応募する場合の志望動機例

前職では、外来患者数○○名という大規模な歯科医院で多くの患者さんの対応をしておりました。
仕事にはやりがいを感じていますが、長く勤務を続けていくにあたり「一人ひとりの患者さんにもっと寄り添って仕事をしたい」という思いが強くなってきました。 貴院では患者さん一人ひとりにしっかり向き合い、コミュニケーションを大切にしながら歯科治療を行っていることを担当のエージェントから伺いました。
貴院でならば、私の希望する歯科医師業務を実践することが出来るのではないかと思い、志望いたしました。

保険外来中心の一般外来の歯科医院に応募する場合の志望動機例

前職の歯科医院では、○○の患者さんが多く、○○についての経験を積むことはできましたが、一般外来の経験を積むことができていません。
歯科医師として長く働くにあたり、一般外来の経験を積むことで、基本のスキルを身に着けることが必要ではないかと考えておりました。 貴院は、幅広い患者層の一般外来診療を行っており、貴院で働くことで成長を実感しながらやりがいを持って業務を行えるのではないかと考え、志望いたしました。

往診(訪問歯科診療)に力を入れている歯科医院に応募する場合の志望動機例

知人の親族が在宅で介護を行っているという話を聞き、在宅介護、在宅医療への関心が以前よりも強くなりました。 歯科医療においても、今後はますます訪問歯科の重要性が増していくと考え、歯科医師として、チャレンジしたいと思っています。
また、個人的に高齢者の方と話すことが好きで、コミュニケーションを円滑にとることにも自信があります。 貴院は訪問歯科に力を入れていると担当のエージェントから伺い、私の希望する経験やスキルアップが可能であると考え志望いたしました。

審美歯科に力を入れている歯科医院に応募する場合の志望動機例

今までは歯科治療という側面で歯科医師業務を行ってきましたが、今後は審美歯科に携わることのできる業務を希望しています。
歯科疾患を治療するだけではなく、患者様の生活や人生をより豊かにできる審美歯科に興味を持ち、是非チャレンジしてみたいと思っているためです。 ホワイトニング等の技術や、接遇など、さまざまなスキルを身に着けていき、貴院に貢献できる歯科医師になりたいと思います。

矯正歯科に力を入れている歯科医院に応募する場合の志望動機例

前職では、一人の患者さんに対して継続的に関わることがあまりなく、その時その時での対応しかできませんでした。
そのため、今後は一人の患者さんにより長く、深く関わることのできる職場を希望しています。 貴院は矯正歯科に力を入れており、矯正治療の開始から完了まで、長く患者さんと関わることができ、患者さんの生活の質が向上していく姿を見ていくことに強いやりがいを感じられると思い、志望しています。 また、矯正歯科は歯科の中でも特に奥の深い領域だと思いますので、自分自身でも勉強しながら貴院で経験を積んでいくことで歯科医師としても専門性の高いスキルを身に着けることができることも魅力に感じています。

小児歯科に力を入れている歯科医院に応募する場合の志望動機例

前職の歯科医院で、さまざまな患者さんと触れ合ううちに、小児歯科の重要性を強く感じるようになりました。 子供たちの歯科疾患を治療するだけではなく、歯科疾患にかからないよう生活習慣や必要な知識を身につけてもらうことが非常に重要だと思考えており、その点が貴院の理念とも合致していると思います。 また友達や兄妹の子供を預かることもよくあり、小児の扱いが得意ですので、そういった部分も業務に活かしていければと思います。

インプラントに力を入れている歯科医院に応募する場合の志望動機例

以前よりインプラントに感心があり、経験を積みたいとの希望がありました。
前職では若干ながらインプラントの患者さんがいらっしゃいましたが、担当する機会はありませんでした。 貴院はインプラントの患者さんが多く、院長先生も日本口腔インプラント学会の指導医と伺いました。
そういった環境の歯科医院で学び、経験していくことで歯科医師としてスキルアップをはかりたいと思い、貴院を志望いたしました。 まだまだインプラントについて学ぶことは多いですが、少しでも早く知識や技術を身に着け、貴院に貢献できる歯科医師になっていきたいと思います。

勉強会やセミナー参加に積極的な歯科医院に応募する場合の志望動機例

私はまだまだ歯科医師としての経験も知識も十分ではありません。
もちろん、自分自身で学んでいくことで歯科医師として成長していくことが重要であると思っていますが、貴院では勉強会の開催やセミナー参加の補助があると伺い、魅力を感じました。 積極的に勉強会やセミナーに参加し、歯科医師としてのスキルアップをしていくことでよりレベルの高い業務ができるようになり、貴院に貢していきたいと思います。

家庭との両立をさせたい場合の志望動機例

【パターン①】
前職では残業が多く、家庭との両立が困難になってしまい、やむを得ず退職に至りました。
貴院は完全予約制で残業がほとんどないと伺っていますので、家庭との両立を図りながら長く勤務ができると考え、志望いたしました。

【パターン②】
2歳の子供を保育園に預けて就業しているため、保育園に預けることのできない土曜日は勤務することができません。前職では土曜日も診療を行っていたため、パートという立場で勤務していました。 しかし、平日は夜も含めて勤務可能であり、これからは常勤としてより責任感を持って勤務したいと考えています。
貴院は土日祝日が休診であり、常勤でも休むことができると伺っていますので、家庭との両立を図りながら、長く勤務ができると考え、志望いたしました。

パートから常勤に勤務形態を変更する場合の志望動機例

以前は常勤にて歯科医院に勤務をしていましたが、結婚・出産を機に退職いたしました。
現在は自宅近くの歯科医院にパートタイムにて復職し、勤務しています。 子育てがひと段落し、今後は再び常勤での勤務を希望しています。
現職の歯科医院の職場環境には満足しているのですが、常勤での募集がなく、常勤に勤務形態を変更することができません。 今後は常勤として、今まで以上に責任を持って業務を行い、歯科医師としてのキャリアアップができる歯科医院で勤務したく貴院に応募いたしました。

中途向け・パート勤務の志望動機

週1、2回など少ない勤務回数を希望する場合の志望動機例

結婚、出産を機に家庭に入っていましたが、少し子育ても落ち着いてきたため、パートにて復職を希望しています。
将来的には日数を増やすことも検討していますが、家庭との両立のバランスを考えながら勤務日数等を調整していきたいと思っています。
貴院では週1回からの勤務が可能であり、サポート体制もしっかりしていると担当のエージェントから伺い、しっかりと長く働くことができるのではないかと思い、志望いたしました。

午前中のみなど短い時間での勤務を希望する場合の志望動機例

結婚、出産を機に家庭に入っていましたが、少し子育ても落ち着いてきたため、パートにて復職を希望しています。
将来的には時間を延長することも検討していますが、家庭との両立のバランスを考えながら勤務時間等を調整していきたいと思っています。
貴院では14時までの勤務が可能であり、サポート体制もしっかりしていると担当のエージェントから伺い、しっかりと長く働くことができるのではないかと思い、志望いたしました。

ブランクがある場合の志望動機例

結婚、出産を機に前職の歯科医院を退職いたしました。
この度子育ても多少落ち着き、パートとして復職したいと考えています。 貴院では復職のサポート体制もしっかりしており、同年代の歯科医師さんも活躍していると担当のエージェントから伺い、貴院で頑張ってみたいという気持ちになり応募いたしました。
○年間、歯科医師業務のブランクが空いていますが、限られた時間の中でも貴院に貢献できるよう努力していきたいと思います。

⑥ 自己PR(長所・短所)

歯科医師として求められたり、ふさわしい人物像をイメージしながら書きましょう。

うまく書けない人はポジティブに受け取られることが多い「コミュニケーション能力がある」「明るい」「丁寧」などの内容を取り入れて書けないか考えてみると良いと思います。 例えば、「人と接する事が好きで、誰とでも物怖じせず話す事ができます。」などです。

短所については、業務上で大きな支障のでない当たり障りのない内容が無難です。また、短所は長所との裏返しなので、うまく長所につなげて伝えることがポイントです。
「短所は細かい事がつい気になってしまう事ですが、業務上ではミスなく仕事をすることにつながっています」などマイナスの印象からプラスの印象に変える書き方を心掛けましょう。  

⑦ 趣味・特技

趣味や特技はあなたらしさを伝える場です。
「特になし」は避け、必ず1つは書いてあなたの人間性を伝えましょう。

趣味は書くことが思いつかなければ、無難なところで「音楽鑑賞」、「映画鑑賞」、「スポーツ(観戦)」、「読書」、「食べ歩き」などでよいと思います。

特技は、歯科関連の手技などが書ければ理想ですが、「誰とでもすぐに仲良くなれる」、「子ども(年の離れた人、年上の人)に好かれる」、「嫌なことがあってもすぐ忘れる」など、仕事にもプラスになると感じられるようなことが書けると好印象につながりやすいでしょう。

⑧ その他特記事項

絶対にゆずれない入職日や、時間や勤務の制限など、何かやむを得ない事情がある場合には記載します。
書き方によってはワガママな印象となる事もあります。

上手く文章で書けない場合は無理に文章にせず、面接時などに口頭で伝える事も検討しましょう。
特にない人は、「特になし」あるいは「貴院規定に従います」と書いておけばOKです。

[参考]歯科医師(入学・卒業年早見表)

経歴を記載する際に、自身の入学卒業年度が思い出せない場合は、下記の早見表を見て頂ければ、生年月日から各年度を確認する事ができます。
※1月~3月生まれの方は1年マイナスします。

生年(年号/西暦) 高校入学(15歳) 高校卒業(18歳) 大学卒業(6年制・24歳)
昭和45年/1970年 昭和61年 平成1年 平成7年
昭和46年/1971年 昭和62年 平成2年 平成8年
昭和47年/1972年 昭和63年 平成3年 平成9年
昭和48年/1973年 平成1年 平成4年 平成10年
昭和49年/1974年 平成2年 平成5年 平成11年
昭和50年/1975年 平成3年 平成6年 平成12年
昭和51年/1976年 平成4年 平成7年 平成13年
昭和52年/1977年 平成5年 平成8年 平成14年
昭和53年/1978年 平成6年 平成9年 平成15年
昭和54年/1979年 平成7年 平成10年 平成16年
昭和55年/1980年 平成8年 平成11年 平成17年
昭和56年/1981年 平成9年 平成12年 平成18年
昭和57年/1982年 平成10年 平成13年 平成19年
昭和58年/1983年 平成11年 平成14年 平成20年
昭和59年/1984年 平成12年 平成15年 平成21年
昭和60年/1985年 平成13年 平成16年 平成22年
昭和61年/1986年 平成14年 平成17年 平成23年
昭和62年/1987年 平成15年 平成18年 平成24年
昭和63年/1988年 平成16年 平成19年 平成25年
平成1年/1989年 平成17年 平成20年 平成26年
平成2年/1990年 平成18年 平成21年 平成27年
平成3年/1991年 平成19年 平成22年 平成28年
平成4年/1992年 平成20年 平成23年 平成29年

そもそも何故履歴書を書く必要があるのか

なぜ履歴書を書くのか

【履歴書の書き方にはコツがある?】

歯科医院が、なんの目的で履歴書の提出を求めているのか、履歴書を何に使っているのかを知っておくことで、より良い履歴書を作成することができます。

募集の条件と、応募者の条件が合っているかを確認するため

  • 現実的に通勤ができる範囲に住んでいるか
  • 業務にあたり必要な資格や経験を持っているか
  • 募集しているシフトに入ることができるのか(主にパート)

歯科医院は上記のことなどを確認します。
どんなに面接の印象が良くても、条件が合わずに採用できないケースがあり、その場合はお互い時間だけを無駄にしてしまいます。

そのような事態を避けるため、書面(履歴書)によって事前の確認をするのです。

また、人気のある求人ではある程度経験等が求める人物像に近しいか確認し、可能性の高い応募者から対応していくということもおこります。

面接の流れを決めるため

履歴書の内容でを確認することで、

  • 早期退職しているところの離職理由を聞きたい
  • 志望理由をもっと詳細に知りたい
  • 子どもが小さいようだが、勤務に支障がないのか確認しておきたい

など、面接で確認するべきことを事前に整理することができ、スムーズに面接をしたり、疑問点を残さないようにするといった狙いもあります。

最終的に採用を決定する際の話し合いなどに使う

院長先生が採用を決定する前に、事務長や他の歯科医師などのスタッフに相談をしてから決めるケースもあります。
「こういう人が面接に来た」、「こういう話をした」というだけではなく、履歴書を見せながら話をすることもあるでしょう。

また、応募者が多数であった場合などには、誰が誰だかわからなくならないように、履歴書を使って応募者の整理を行うことも多いと思います。

記入が済んだら

見直しをする

すべての記入が済んだら、必ず最後にもう一度見直しましょう。
特に誤字、脱字、年などの数字は要注意です。

家族などに見てもらうことで、自分では気づけなかったミスを発見できることもあります。

コピーを取っておく

念のため、コピーを取って保管しておきましょう。

また、面接時には履歴書に書いたことについて質問をされたり、面接官(歯科医院の院長先生など)が履歴書を見ながら面接を進めることもあります。
面接前には自分が履歴書に記載した内容を確認しておきましょう。

履歴書の提出の仕方は?

履歴書を投函

【書いた履歴書を郵送で提出】

応募先の歯科医院に履歴書を提出するタイミングは、

  • まずは書類選考として履歴書を郵送で送る
  • 面接の際に持っていき、その場で渡す

のどちらかであることがほとんどだと思います。
どちらの場合であっても、左下に「履歴書在中」と書かれた封筒を使用しましょう。

市販の履歴書を使用する場合にはほぼ確実にセットで入っていますので、それを使用して問題ありません。
書き損じなどでなくなってしまった場合には、一般的な封筒の表面左下部に、赤字で「履歴書在中」と記載します。

郵送で送る場合の注意点

郵送で送る場合には、通常の手紙などの郵送物と同様に、表面に応募先歯科医院の郵便番号、住所、応募先名を記載します。
郵便番号がわからなくても、インターネットで簡単に調べることができますので、調べて記入するようにしましょう。

応募先名については、
医療法人○○会 ○○歯科医院 院長 △△様
医療法人○○会 ○○歯科医院 採用ご担当 △△様
というような書き方をします。

応募の際に、履歴書の郵送を求められたら
「履歴書はどなた宛にお送りすればよいでしょうか」
と確認し、その方の名前を書くのが理想です。

担当者の名前が聞き取れなければちゃんと聞きなおし、間違えのないようにしましょう。
漢字が間違っていると失礼ですし、ひらがなやカタカナで書くのも幼稚な印象を与えてしまいます。
「漢字はどのような字ですか」というのも確認しておいた方がよいですね。

担当者の名前がわからなかったり、聞きそびれて再度の確認が難しい場合などには
医療法人○○会 ○○歯科医院 採用ご担当者様
あるいは
医療法人○○会 ○○歯科医院御中
と書くのがよいでしょう。

なお、「様」は人に対して、「御中」は会社や部署などの組織に対して使う言葉ですので、
医療法人○○会 ○○歯科医院 院長 △△御中
医療法人○○会 ○○歯科医院 採用ご担当 △△御中
医療法人○○会 ○○歯科医院 採用ご担当者御中
医療法人○○会 ○○歯科医院様
などという書き方は誤りですので避けるべきです。  

医療法人○○会 ○○歯科医院 院長 △△様 御中
などのように「様」と「御中」を重ねて使用している人もいますが、これも誤りです。

医療法人○○会 ○○歯科医院 △△院長様 などのように「役職」と「様」を重ねて使用するのも誤りですので気をつけましょう。
また、医療法人を(医)と略したり、株式会社を(株)と略すのも避けましょう。

裏面には左側に自分の郵便番号、住所と名前を記入します。
次にしっかりと封をして、裏面の糊付け部に〆を書きます。
これは封をしていますよ(書いた人以外、まだ誰も中身をみていませんよ)という印です。

最後に、必要な切手を貼って、ポストに投函すれば完了です。
切手の金額がわからず不安な場合には郵便局で調べてもらうことができます。

面接時で渡す場合の注意点

先ほど記載したとおり、面接の際に持っていく場合でも履歴書は封筒に入れて提出します。
意外とそのままむき出しで持って来たり、クリアファイルに入れて持ってくる歯科医師さんもいますが、あまり印象はよくありません。

郵送ではないので郵便番号や住所の記載は必要ありませんが、表面に応募先名と裏面に自分の氏名を記入します。
直接手渡しする場合には、封をしていなくても気にしない院長先生や担当者が多いと思いますが、封をしておいて損をすることはありません。

履歴書を渡すタイミングは、多くの場合は歯科医院側から
「履歴書をお預かりしますね」
などと言ってもらえますが、そういった言葉がなければ、面接開始のタイミングで面接官に
「履歴書です」
と渡せば問題ありません。

上下を逆で持って、相手に読みやすい向きで渡すことを忘れないようにしましょう。  

職務経歴書は必要?

職務経歴書を提出

【歯科医師も職務経歴書を書くのが当然?】

一般企業では履歴書と併せて、応募者に職務経歴書の提出を求める企業も多くなってきています。
しかし、歯科医院では応募してきた歯科医師に職務経歴書の提出を求めるところはあまり多くありません。
必要かどうかで言えば、多くの場合、職務経歴書は不要だと言えます。

とはいえ、職務経歴書を用意できればより印象が良くなることも間違いありません。

職務経歴書とは?

職務経歴書とは、応募者(歯科医師)自身の経験してきた職務、仕事の内容やその経歴を記載する書類です。
履歴書の職歴欄には、具体的な勤務先と勤務期間程度しか記載できませんが、職務経歴書ではもっと踏み込んだ詳細な内容を記載します。

求人側の歯科医院にとっては、応募してきた歯科医師の職務経験や能力、スキルが求めている水準であるかどうかを判断する材料となります。

職務経歴書の用紙は?

職務経歴書の用紙も文房具店等で売ってはいますが、普通のA4用紙(コピー用紙)に自由形式で書く場合が多いようです。
インターネットで検索するとフォーマットを見つけることもできると思います。

また、職務経歴書は履歴書に比べ、手書きよりもパソコンによる作成が一般的です。

職務経歴書に記載する内容

職務経歴書のサンプル

【歯科医師の職務経歴書サンプルとポイント】

ポイント1:職歴概要

職歴の全体について、3~5行程度にまとめて記載します。

あくまでまとめですので、必要以上に長くなりすぎるのもあまり良くありません。

ポイント2:職務経歴

履歴書とは逆でややこしいのですが、職務経歴書では新しい順に職歴を記載していくことが一般的です。

特に歯科に関する経験はパートの職歴も含めて極力すべて記載しましょう。

ポイント3:職務内容

「職務経歴」の中の職務内容については、今までの勤務先それぞれについて

  • どんな患者さんが多かったのか
  • 一日の来院患者数はどれくらいだったのか
  • 主にどんな役割、業務を担当していたのか

といったことを記載するとよいと思います。

もし自費での実績が高い場合には月間何点を対応していたかを記載するのもよいPRとなるでしょう。

ポイント4:自己PR

苦手だという歯科医師さんも多いですが、できるPRはしっかり行いましょう。

「人とのコミュニケーションが好き」、「コツコツ仕事を頑張れる」、「まじめに一生懸命仕事に向き合える」、「歯科医師の仕事が好き」 こういったことは立派なPRポイントです。

もちろん、歯科医師に限らず、歯科に関わる資格を持っている場合にはしっかりPRしておきましょう。 専門医や認定医の資格を持っている場合は必ず記載しましょう。

履歴書と一部内容が重複してしまうこともありますが、それほど気にする必要はありません。

職務経歴書の提出

職務経歴書を提出するタイミングや方法については、履歴書と併せて提出すれば問題ないと思います。
履歴書を提出する際に封入する封筒に、職務経歴書も一緒に入れておきましょう。

しっかりした職務経歴書を提出することで、応募に対する熱意を伝え、より採用してもらえる可能性を高めることができますので、
作成できそうな歯科医師さんは是非職務経歴書作成にチャレンジしてみてください。

以上を参考に履歴書・職務経歴書を作成し、納得の転職活動を実現して下さいね! 書き方で悩む場合は、ご登録の上相談頂けましたら担当エージェントがお手伝い致します。

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